夢
我々は夢を見る、一晩に3、4つの夢を見ていると言われている。
しかしながら、夢は急速に忘れ見ていないと感じる人もいる。
一つの夢は5〜20分だと言われ、レム睡眠の時に鮮明な夢を見る。
レム睡眠の時には身体が麻痺状態になっており、これが上手く機能しないと、レム睡眠行動障害を引き起こす。
子供はよくあり、夢遊病なようなものがある。
このレム睡眠は時として金縛りを引き起こす原因ともなる。
なぜ人は夢を見る?
1.記憶の整理するため
よく言われるのがこの記憶の整理のために夢を見るというものである。
しかし、夢とはシュールであり非常にカオスなものだ。
あんなものがどのような記憶に基づいて構成されているのかは未だなぞが多い。
2.将来に対する危機に対処するため
悪夢は不安をあらかじめ経験しておくことで将来起こりうる事態に対処しやすくなるのではと言われている。
しかし、それでは人間が夢を急速に忘れらと言う事実を説明できないのではとの反論もある。
確かに、未来に起こる出来事の予防、対処として夢を見ているのであれば、覚えていなければ意味がない。
潜在的に意識できると言うことである可能性もある。
なぜ、夢を忘れるのか?
夢を見ない人と見る人の違い。
夢は途中で起こされると覚えている可能性が高い。
しかし、普通であれば夢は急速に忘れていく。1日に3〜4つほどの夢を見ているのだが、何一つ覚えていない。
先ほど、夢を見る理由は将来に対する危機に対処するためと言ったが、そうすると、夢を覚えていなければ、対処しにくいということになり説明が付きにくい。
おそらく、潜在的に役に立つという可能性も考えられる。
しかし、人間は悪夢は忘れられないない傾向にあるため、この機能が働いているとも言えるだろう。
人が見る夢
ユニバーサルドリーム
普遍的な夢とも呼ばれる
これらは、万国共通老若男女問わず人間がよく見る夢でる。
人間が普遍的に見る夢は空を飛ぶ夢、追いかけられる夢、落ちる夢、歯が抜ける夢等々がある。
以外にも、裸あるいは下着だけで外にいるという夢を見る人も多いようだ。
私は見たことがない。
ちなみに、私がよく幼少期に見た夢は追いかけられる夢と歯が取れる夢である。
また、夢は普段よく触れるものに影響され、音楽家の人は音楽の夢を2倍よく見る。
夢診断はあてにならない?
今の科学ではわからない
夢を見た時の感情や考えから心理的な要素を判断することは出来るようになっていると言う話もあるようだ。
その特徴により、統合失調症や双極性障害かがわかるらしい。
双極性障害の人はエキセントリックな夢を見ることが多く、統合失調症の人は悪夢を見ることが多いそうだ。
また、悪夢をよく見る人はパーキンソン病や精神疾患になりやすい傾向にある。
夢を見ていると時は基本的に、理性に関わる前頭葉はあまり働かない。
逆に感情に関わる辺縁系という部分が働く。
夢の中の方が感情的になり、素直になる傾向にあるらしい。
夢=創造性想像性?
ポールマッカートニーのイエスタディ
ポールマッカートニーとは。1960年代にはロックバンドのザ・ビートルズのメンバーとして、ジョン・レノンと共に多くの楽曲を作詞作曲し、ヴォーカルと演奏を担当した人物であり、ギネス世界記録に「ポピュラー音楽史上最も成功した作曲家」として掲載されている。
その数々の作品の中で夢と関連している曲が「イエスタディ」である。
イエスタディは、ポール・マッカートニーが夢で聴いた音楽に、ジョン・レノンが歌詞をつけたものだそうだ。ポール・マッカートニーは、夢で聴いた曲が、あまりにも良くできていたので、元々知っている曲が夢の中に出てきたのだと思い、周囲の色々な人に、確認したが、誰もその曲を知っている人がいなかったということだった。
悪魔のトリル
クラシックの作曲家、ジュセッペ・タルティーニの「悪魔のトリル」(ヴァイオリン・ソナタ・ト短調)という曲が、彼が夢の中で聴いた音楽を元にしている。
タルティーニは、18世紀のイタリアの音楽家。彼の夢の中に悪魔がでてきて、演奏した曲がすばらしかったので、目が覚めてから、それを譜面にしようとしたそうだ。目が覚めてみると、どのような曲だったか、正確には思い出せなかったそうだが、なんとか仕上げたのが、「悪魔のトリル」という曲だそうだ。
ケクレはベンゼン環
フリードリヒ・アウグスト・ケクレ・フォン・シュトラドーニッツ(Friedrich August Kekulé von Stradonitz, 1829年9月7日 - 1896年7月13日)はドイツの有機化学者。
ケクレが夢の中で暖炉の前に座っているときに、 蛇が自分の尻尾に噛み付く姿いわゆるウロボロスを見てベンゼン環を着想したと言われている。
ベンゼン環の模式図
アインシュタインの相対性理論
アインシュタインは相対性理論を夢で自分が光と同じ速さで走る夢を見たことにより相対性理論を発見した。
アインシュタインは夢の中で山の急な斜面でソリ滑りをしていた。そしてそのスピードはどんどん加速し、ついに光の速さまで達する勢いに到達した。その瞬間、彼からみた星の外観に変化が起こり始めたとのことだ。
アインシュタインは目が覚めてからこの夢について瞑想し、その後すぐに人類史上最も有名な理論の一つである相対性理論を発明したのだ。
これ以外にもアインシュタインがみた夢はアラン・ライトマンによる「アインシュタインの夢」にまとめられている。
夢から得るインスピレーションにより新たな発見へと繋がることがある。
人間の人格は5つの要素に分類される
これは「OCEAN」と呼ばれているものである。
Oはopenの意味であり、好奇心が旺盛かどうかを表すものだ。反対は保守主義的である。
Cはconscientiousの意味で、勤勉な人であるかどうかであり、反対は意欲のない無気力な人だ。
Eはextrovertionの意味で、内向的か外向的であるかどうかだ。
Aはagreeableの意味で、協調性があるどうかであり、反対は協調性がない人である。
Nはneuroticの意味で、神経質かどうかである。反対は泰然とした人。
自由特性
これらの5つの特性以外にも我々には様々な特性がある。普段はおとなしい人でも子供のこととなると感情的になったり、感情的な人でもビジネスの場では冷静沈着になるといった特定の状況下において現れる特性のことである。
これらの要素が絡み合い我々の人格が構成されている。
明晰夢
夢を見ている時にこれは夢だとわかる状態。
私はたまに見ます。ヤバくなると急にこれは夢だと理解し必至に目を開けようとしたことがあります。
2人に1人は見る。56.2%の人は明晰夢を見たことがある。
開放性が高い。想像力が豊かで好奇心旺盛な人がよく見る。勤勉でない人ほど明晰夢をよく見る傾向にある。
つまり、先ほどのOCEANで言うところのOに当たる箇所が開放性が高い人ほどこの明晰夢を見やすいと言うことだ。
Cが低い人ほど明晰夢を見やすい傾向にもある。
また、明晰夢を見るときは悪夢を見る傾向が高い。
ただ言えることはこのような傾向があるというだけであり、これが原因であると確実に言える根拠はない。
開放性が強い人は知的好奇心が旺盛なためこの明晰夢を試そうとした可能性もある。
最後に
夢の中は実験や研究があまり進んでおらず、未だに謎が多い分野である。
この分野に興味があるのであれば、研究して見るのも面白いかもしれない。
夢とは非常に不思議で、そして面白い。
我々がなぜ夢を見るのか、それを解明出来た時新たな自分が発見できるのかもしれない。