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大正時代から読み解く平成の時代とその先の時代

大正時代とは

大正時代は、明治と昭和に挟まれ、15年と短いながらも、国内外が激動の時代であった。

日本では2度の戦勝(日清・日露)を経て帝国主義の国として欧米列強と肩を並べ、勢いを得て第一次世界大戦にも参戦、勝利の側につき国中が国威の発揚に沸いた時代である。

西欧先進国の産業革命からの影響を受けて明治の45年間をかけて国内での工業化も進み、鉄道網の形成や汽船による水運が発達、流通や商業が飛躍的に発展した。これと並行して徐々に町や都市の基盤が形作られ、さらに大正に入ってからは近郊鉄道の敷設、道路網の拡大や自動車・乗り合いバスなどの都市内交通手段の発展により都市化が促進された。

録音や活動写真の出現、電報・電話技術の発達、そして新しい印刷技法による大衆向け新聞・書籍・雑誌の普及など、これらの新しいメディアによって文化・情報の伝播も拡大的に飛躍した。

 

明治維新という動乱の時代から明治へそして大正時代へと移り変わります。

経済的には商人の立場が、明治時代の経済の自由化とともに向上した。欧米から学んだ会社制度が発達し、制度上は個人商店であった私企業が発展、世界に向けて大規模化していきました。

また投機の成功で「成金」と呼ばれるような個人も現れ、立身出世の野望が実業の方面に向かっても開かれた。中流層には「大正デモクラシー民本主義)」が台頭し、一般民衆と女性の地位向上に目が向けられ、西洋文化の影響を受けた新しい文芸・絵画・音楽・演劇などの芸術が流布して、思想的にも自由と開放・躍動の気分が横溢し、都市を中心とする大衆文化が花咲きました。

いっぽう、多くの農村村落はまだまだ近代化に取り残されており、大正に至っても、明治初期と変わらない封建的な文化が残っていました。

一気に近代化した大正時代とネットによる現代化した平成時代

日本の都市部では一気に近代化し、近代国家らしい姿になりました。

知識人においては個人主義・理想主義が強く意識され、新時代への飛躍に心躍らせながらも、同時に社会不安に通底するアンビバレントな葛藤や心理的摩擦もありました。

昭和の時代にかけて、自由恋愛の流行による心中・自殺や、作家や芸術家の間に薬物や自傷による自殺が流行するのもこの頃からです。

 

自由になると自殺が増えるというのも人間のサガなのかもしれません。

明治時代とは異なり一気に一般庶民が触れる情報量が増大しました。

これは現代と似ているような気がしてなりません。

インターネットによって膨大な情報の波に飲み込まれている。

将来の不安や日本の未来がある程度見えてしまう。退廃した空気が溢れ、多くの若者が自殺する時代です。

 

また、大正時代は投機により格差が大きく拡大していった時代でもあります。

平成ではグローバル化自民党政権による上級国民優遇政策の結果貧富の差が拡大し、億万長者が増加した一方で貧困層が拡大しました。

アベノミクス法人税減税、相続税減税による金持ちに対しての減税政策。

消費税による貧困層への大きな負担とグローバル化と非正規雇用の拡大による所得の減少。

大正時代の世の中を読み解くことで将来を推測することができるかもしれません。

 

大正時代は昭和へと移り変わる

日本が戦争へと突き進んでいく時代です。

世界の国々は密接で複雑な外交関係を築き上げていきます。そして、世界恐慌が起こります。グローバリズムから一気に反グローバリズムへと転換し、各国が自国第一主義を掲げブロック経済を形成していきます。

今の時代はどうでしょうか?

自国第一主義を掲げるトランプ大統領が就任し、同時に南アメリカの大国ブラジルにも自国第一主義を掲げる政党が政権を握りました。

国際協調主義のドイツのメルケル首相の影響力は低下し、徐々に各国の対立構造が深まっているように思います。

その先にあるの果たして…

戦争へと向かわないことを祈るばかりです。

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