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『認識的不正義』

『認識的不正義』

認識的不正義: 権力は知ることの倫理にどのようにかかわるのか



著名な哲学者ミランダ・フリッカーの主著。
「権力は知ることの倫理にどのように関わるのか
知識を伝達し経験を意味づける認識実践が偏見によって歪められる不正義を理論的に析出、哲学に新たな局面を開いた名著

 

黒人であることで警官から疑われる場合のように、聞き手の偏見のせいで話し手が過度に低い信用性しか受け取れない「証言的不正義」。セクハラの概念が存在しない時代にそれに苦しんだ人のように、集団的な解釈資源のせいで経験の理解を妨げられる「解釈的不正義」。認識論・倫理学を横断する思索

 

フリッカーさんは、ハスランガーさんのジェンダーの概念分析に関する批判的検討を経てジェンダーアイデンティティに関する分析を提示したキャサリンジェンキンスさんと一緒に、認識的不正義とトランス経験の関係についての論文も実は書いていたりします。

ジェンキンスさんのジェンダーアイデンティティ論文は『分析フェミニズム基本論文集』で翻訳されたけれど、未邦訳トランス哲学論文って分析系に限ってもけっこうたくさんある。

 

 

 

 

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